日本語字幕の精度を高めるために私たちがやっていること

技術2025年2月28日

多くのAI文字起こしツールは英語ベースのモデルを使用しており、日本語のニュアンスや文脈を十分に捉えきれないことがあります。Clipaでは、日本語に特化した独自のアプローチで字幕精度の向上に取り組んでいます。

課題:日本語字幕はなぜ難しいのか

  • 同音異義語 — 「橋」と「箸」、「雨」と「飴」など、文脈を理解しなければ正しい漢字を選択できません。
  • 話し言葉と書き言葉の差 — 「〜じゃないですか」「〜っていうか」など、書き言葉に変換する際の判断が必要です。
  • 専門用語・固有名詞 — ゲーム用語、ビジネス用語、人名・地名などは、汎用モデルでは誤認識しやすい領域です。
  • 改行位置 — 字幕として読みやすい改行位置は、文法的な区切りだけでなく、表示画面のサイズや読む速度も考慮する必要があります。

Clipaのアプローチ

① 日本語特化の言語モデル

汎用的な多言語モデルではなく、日本語の音声データで集中的にファインチューニングしたモデルを使用しています。

② 文脈ウィンドウの拡張

一般的な音声認識は短い音声区間ごとに処理しますが、Clipaでは前後の文脈を広く参照することで、同音異義語の解消精度を向上させています。

③ 後処理パイプライン

音声認識の出力に対して、句読点の自動挿入、不自然な繰り返しの除去、フィラーの処理、読みやすい改行位置の自動決定を行います。

④ 継続的な改善サイクル

ユーザーが字幕を修正した場合、その修正データ(匿名化済み)を学習に活用しています。これにより、モデルは日々改善されます。

今後の展望

現在、話者識別とジャンル別の辞書機能の開発を進めています。ゲーム、美容、ビジネスなど、ジャンルごとに最適化された辞書を適用することで、さらなる精度向上を目指しています。